猫を飼って良かったこと5 - 漫画

猫を飼って良かったこと5 - 漫画

にゃ～ 可愛いなぁ～

僕の名前は杉村良平。小学校4年。クロとの出会いは通学路の空き地が最初だったかぁわいい～、お前の舌ってザラザラしてんだなぁ。くすぐったぁ～い

私にも触らせてぇ 俺が先だって！ダンボールの周りを囲む小学生達

クロは僕ら小学生にとって人気者で学校で余ったパンとか、家から持ってきた食べ物を与えたり、まるで自分たちの子供の用に可愛がっていた

そんなある日、学校は台風で休校になった。

けたたましい風の音とガタガタする自宅の窓越しで クロ、ダンボールにおもりつけてきたけど、どうしよう・・・  心配だから見に行って来よう、

玄関で靴を履いていると 良平～　良平！こんな日にどこに行くんだい！危ないから外にでちゃだめだよクロが飛ばされちゃうんだ！行かないと、まったく・・ちょっと待ってて

母も空き地に一緒に行ってくれることになった そこにはクロの姿は無かった

クロぉーーーー！ おーい！！出ておいで！

良平・・残念だけど 僕が悪いんだ・・あの時家に連れて帰っていれば・・ごめん。クロ・・ 嵐の中涙を流す良平

にゃぁ～ クロ！！

物陰から出てくるクロを抱きかかえて  おまえ！どこに行ってたんだよ！心配したんだぞ！・・こうして僕とクロはこの日から一緒に暮らす事になった

クロは学校から帰ると必ず僕の足元にスリスリしてくるし、寝るときはいつも一緒だ。毎日が楽しくなった。

良平が学校に行っている間にパソコンで猫の飼い方を調べる母  実を言うと私、猫を飼うのって初めてなんだけど・・・

畳で爪を研ぎ、伸びるクロ  ニャァ〜 あぁ〜！！！ダメぇ〜〜！にゃぁ？

良平がかわいそうだから連れてきたけど猫を飼うって結構大変・・・爪とぎ・毛だらけの畳 猫はどこでも爪を研ぐ。 絨毯も服も毛だらけになるのでコロコロ必須。 そして、結構吐く。

ニャァぉ〜ん♪ゴロゴロゴロま、可愛いからいっかぁ

良平～！そろそろ起きて そんな僕はある時学校に行くのが嫌になった。理由は同じクラスのA君グループ。

僕の教科書を隠したり、先生の見えないところで色々嫌がらせをしてくる。僕は心当たりがないが、親にも言い出せず、なんとか学校に行っていたが、そろそろ限界を感じている。

具合悪い・・今日は休む・・・・それから数日間僕は学校をずる休みした。

ねぇ～クロ。クロは学校とかないからいいよなぁ～俺も猫に生まれたかったよ にゃ～ お前はいつでもご機嫌だなぁ。おいで、今日も一緒に寝ようぜ にゃ～ぉん

そして数年の歳月が過ぎた。 母さん俺今日学校休むよ、

大丈夫だから、私がみているから言っておいで！ わかった。。すぐ帰るから待ってろよ、クロ

はぁ はぁ

はぁ はぁ

クロぉ〜！！　今帰ったよ、母ぁさんクロは！どう？

・・・クロ。。。

僕は泣いた。最後のお別れができなかったこと。今までの生活でクロとの思い出が一気に溢れた。 そして死の意味・命の尊さをクロが教えてくれた。

そしてクロと出会ってから20年の歳月が過ぎた僕は・・結婚をして妻と小学校3年生になる啓太と3人で暮している

ねーねーパパ！この子クロにそっくりだよぉ〜 あ〜、本当だねぇ

ねーパパ、この子連れて帰る！お願いパパ！

啓太・お前面倒見れるか？ うん。絶対僕が面倒見る！

啓太・・残酷な話だが人間が飼っている猫や犬、ペットは年間ものすごい数が人間の手によって殺されている。 ・・そ、そうなんだ、でもなんで？ 最初はみんな可愛いとか言って飼うんだけど、自分で世話するのが面倒になったり、お金がなくなったり色々な理由で手放す人がいる。クロもその一匹だったに違いない。

つまり啓太が見放せば、同じことがこの子にも起きる。ペットを飼うと言うことは飼い主は命の責任を追わなければいけないんだ。

その覚悟があるのか？ 僕は！・・・

大丈夫！絶対そんなひどいことさせない！

よしわかった。約束だぞ。

そこでさぁ、俺の誕生日ケーキのろうそくに火をつけようとしたら、クロがさ・・・・

クロはもういないけど・いつまでも話すんだ。クロとの出会いや思い出を・・

それは僕が生きている限りずーと続くだろう